職業訓練(求職者支援訓練)卒業までの記録と思い出

職業訓練(正確には求職者支援訓練)での学びをまとめています。半年のコースで、C言語・Javaを学習し、最終的にMVCモデルのアプリケーションを制作して卒業しました。費用は教科書代と通学代のみで、授業料はかかりません。

求職者支援訓練について|東京労働局

【求職者支援訓練】募集中・募集予定のコース情報|東京労働局

学校には当たり外れがあるので、事前の説明会には3校参加しました。募集要項からは見えない、先生やキャリアカウンセラーさんの雰囲気が確認できまして、通いたいと感じた1校に応募。筆記試験・面接試験を経て、入学許可されました。

職業訓練は、雇用保険によって成り立っている制度です。大変お世話になりましたし、おかげ様で正社員の人生ルートに戻ることができました。就職後は社会に還元できるように努めていきたいと思っています。

費用

  • 教科書代:12,000円
  • 通勤定期(6ヶ月)*1:80,000円
  • 受講期間内に受けた基本情報技術者の午前免除試験の受験料:2000円

教材

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職業訓練で使用した指定教科書

応募の手続きと入校試験

公の制度であり、利用するための手続きや提出書類がかなり手間です。書類も記載事項が細かかったり、応募理由などは考えて書かないといけないので、揃えるのに疲れてしまいました。時間に余裕をもって書き上げておくべきでした。

  • 求職申し込みをする(ハローワーク)
  • 訓練校に見学説明会予約の電話を入れる
  • 各訓練校の見学説明会に参加する
  • 訓練申込資料や願書をもらう(ハローワーク)
  • 願書を提出する(ハローワーク)
  • 応募した訓練校に面接予約電話を入れる
  • 入校試験(筆記・面接)を受ける
  • 選考結果通知書が自宅に届く
  • 就職支援計画書の交付を受ける(ハローワーク)
  • 入校式、授業開始

手続き中、ハローワークに何度も通うことになります。授業が開始してからも、来所日といって経過を確認するためにハロワに行かなければならない日があります。なかなか面倒でしたが、全部こなしました。

訓練開始3日目

以降はポエムとなります。

始まって3日目、まだ謎の緊張感がクラスに漂っています。周囲と話し始める人がちらほら出てくるくらいです。朝の通勤ラッシュが無理なため、2時間早く家を出て、学校近くのカフェで読書をしています。久しぶりの学校生活で慣れずに、忘れ物が多いです。文房具、充電器、ノートをよく忘れます。

授業の内容を紙とペンでノートに取るのが難しいです。学部以降、パソコンで授業ノートを取ってきていたため、やり方に慣れません。すぐにあきらめて教科書に直で書き込むことにしました。先生の説明は非常にわかりやすいです。これが無料で受けられるなんて信じられない。

訓練開始1週間

学習範囲は情報処理の基本知識です。プログラミングの内容は、基礎を学習した後なので、まだ触ってもいません。予習は不要で、授業内で当てられることもありますが簡単な内容ですし、無駄な緊張感はありません。相変わらず早めに来て、カフェでまったりしてから登校する生活をしています。

訓練開始2週間

ゴールデンウィークのおかげで10連休が生まれました。1週間前から学校は全然進んでいません。日々の隙間時間でなんとかこなしている状態だとまとまった休みがあれば一気に進められるのに…と感じますが、実際大型連休が始まれば、全部休んで終わります。むしろ忙しかった時の方が学習がはかどっていることもしばしば。休みを有効活用するのは難しいです。

訓練開始3週間

ようやく気力が途切れてきて、5月の病を実感しています。先が長く、まだ終わりが見えないからこその嫌気です。こういう時期は余計なことは考えず、淡々と継続だけしていれば良しとします。

訓練開始1ヶ月

体が朝型生活に慣れてきました。早い時間は電車が空いていて嬉しいです。いまだに朝カフェ生活してます。

ちょうど自分が座っている座席の周辺の方々が、かなり意欲的な方ばかりなのが非常に良いです。空いている時間で勝手に独学を進めたり、分からないことを質問しあったりしています。環境は運の要素もあるため、自分で整えるにも限界があるので、今回とてもラッキーでした。出来る人・やる気のある人など、エネルギー値の高めな人に囲まれる環境はありがたいです。

中間試験

私が通う職業訓練校では、1ヶ月に1回、中間試験があります。今回の試験範囲は基本情報技術者試験の午前過去問です。後に免除試験を受験する予定もあり、勉強するいい機会となりました。

全部で約50問選択式で、半分程度は授業の範囲から出題でした。ストレートな問題で、各授業の中で最も重要な概念やキーワードを答えさせる問題です。これらの重要事項だけでも全部解答できれば、赤点は回避できる作りになっていました。残り半分は、基本情報技術者試験の過去問でした。

来所日

訓練受講中、毎月「来所日」があります。管轄ハローワークに行って就職支援を受けることになっており、強制的に行かなければなりません。来所日は学校が休みになります。

就職活動状況の相談をすることになっていますが、各ハロワによって規定は異なっています。幸い、自分の管轄ハロワは「受講期間中は無理に就活せず、授業に集中してください。情報収集だけはしといてください。」というスタンスだったので、特段何も課されませんでした。各来所日までの就活回数をカウントする厳しいハロワもあるそうなので、運がよかったです。

訓練開始5週間

ベテランエンジニアの方々からプログラミングを教われるだけでなく、コンピューターの仕組みからみっちり習える上に、就職支援までしてくれて無料な職業訓練校に感謝の気持ちが止まらなくなってきました。有難みに感謝しつつ、卒業までにちゃんと内定貰って、訓練校に利益還元して恩を返さないと思う日々です。

学習範囲はいまだ基本情報です。もうそろそろプログラミングに入ります。学校生活に慣れてきて放課後に余裕が出てきたので、「スッキリわかるJava」と「スラスラわかるSQL」という本を買ってきて、演習しながら進めています。両方とも、後の授業で扱う言語です。

訓練開始4ヶ月

先が見えずに、半年なんて長すぎ…と思っていた頃が懐かしくなってきました。気づけば授業の半分が終わったどころか卒業が見えてきました。カリキュラムも順調に進み、演習をこなし、初心者レベルは一向に抜けませんが、JavaやDBやサーバー周りがいじれるようになってきました。これから卒業制作に入っていきます。

人生初のプログラミングはC言語でした。そこからJavaに入ったものの、かなり難しかったです。授業で話している内容がほとんど全部わからない日もあり、ついていくので精一杯でした。一度時間をとって、テキストをしっかり精読し、ようやく授業が理解できる程度にはなりましたが、自分にとってはなかなかの難易度と感じてしまいました。

1日1日の経過体感スピードが速くなってきました。今の特殊な期間を存分に充実させて、振り返ったときに意味のあった期間だったと思えるような半年にしたいです。あと2ヶ月です。

卒業制作

卒業制作のチーム分けでおそらく先生の配慮により、仲の良かったメンバーと行えることになりました。制作したのは、予約管理システムです。予約をする側と管理する側で分かれており、予約データがDBと紐づいています。アカウントごとのログイン機能の実装など行いました。

チームに一人できる生徒がいたため、かなり助けていただきました。上流の設計書も作成し、実際の実装・発表と、最後まで駆け抜けました。

卒業

無事に卒業できました。素敵な半年間になりました。修了式でほんのり泣きそうになってしまいました。終わってみればあっという間です。社会貢献を本気でやっている校長先生や、何でも助けてくれるカウンセラーさん、一緒にたびたびお酒を飲んでくれた友人、楽しく議論できるような雰囲気を作ってくれる友人などなど、周りの方々に支えられて卒業まで辿り着けました。恥ずかし気もなく、大人になってから再び青春のような時を過ごさせていただきました。ありがとうございました。

就職

卒業後、関連する企業へ就職が決まりました。また1から頑張っていきます。

*1:学割が効いて通学定期が購入できるのは1年以上のコース。受講したのは6ヶ月コースだったため、通勤定期しか購入できなかった。