読書メモ「崩壊する組織にはみな「前兆」がある」
崩壊する組織にはみな「前兆」がある 気づき、生き延びるための15の知恵
読んだ目的
前職で組織崩壊らしきものを遠目に観測したので、学びのために読んでみようと思いました。組織を自分で作る予定は直近で特段ありませんが、今後も会社員としていい感じでやっていくためには、組織のこと・社長という生き物のことを学ぶ必要があると思っています
読書メモ
いろんな会社をフェイク混じりで紹介している形なのですが、特に第1章がグッときました。これ知ってる・見覚えある・わかる、の連続でした。
ダイナモ起業家
- ダイナモ起業家はブンブンと回る高騒音のダイナモ
- 起業家の内部では、夢と欲、利他とエゴ、理想と我欲が、S極とN極のごとく磁極となり、ブンブン回転してる
- 崇高な部分と嫌らしい部分が一体となって起業家の内面の奥深くに結びつき、それが熱量の源泉となり、執念となっている
- ダイナモタイプ起業家は戦略的ではなく、自分のアイデアだけには忠実で譲らない
- 逆境はむしろ回転を上げる刺激になる
- リスクを気にせず、楽観主義的
- 新しいアイデアにすぐに飛びつき、ダメとわかれば惜しげも捨てる機会主義者
- 「成功は自分のおかげ、失敗は他人のせい」が特徴
こういったダイナモタイプの起業家は、上手くいけば歴史を塗り替えるほどの革新を起こすイノベーターとなります。問題なのは、一握りしか成功しないことだそうで…。
自分がこのタイプの起業家社長についていく場合は、その社長が一握りをつかめる能力がある人物なのか、冷徹に見極める必要がありますね
- ダイナモ起業家は、周りを巻き込みハリケーンへと急拡大するが迷惑なことが多い
- 被害を被らないためには「ものすごく距離をとって関わらないようにする」か「懐に入って最も近づくか(台風の目に入る)」のどちらか
- 中途半端に付き合うと、暴風雨で振り回されてめちゃくちゃになり、吹き飛ばされて捨てられる
この例えわかりすぎて首とれるまで頷きました。
他にも組織崩壊の前兆となる特徴を章立てで説明していて、わかりやすかったです。実際の事例が元になっているので、本当にリアル。
「沈黙する」「どなり合う」「ブンブン回る」「飾り立てる」「コロコロ変わる」「誇大妄想する」「ハシゴを外す」「浮かれる」「MBAする」「面従腹背する」「密談する」「ぐちゃぐちゃになる」「からめとられる」「別居する」「マヒする」「落下する」
わかりすぎた特徴の章を太字にしておきました。
逃げ出すべきなのか、踏みとどまるべきなのか。その判断資料になる事例がいろいろと載ってます